結露とサビのメカニズム

昨日から今朝は雨も降ってないのに、マンションの廊下や駐車場の床が濡れていました、一瞬雨?と思ったぐらいです。気温もそんなにジメジメしていないし、どうしてこんなに水びたし?と思って

床に手をあててみると、冷たいんですね。それで解りました、水の原因は結露です。梅雨時でもないのにまさか?と思われるかもしれませんが、右の表をみてください、これは湿度と温度差で結露が発生する点を表した表です。縦軸の湿度が80%のとき、横軸が-3.5度で結露が発生しています。つまり、少し高い湿度状態なら3.5度急に温度が下がると冬の窓ガラスのように暖かい部屋側の窓・壁や金属表面に結露が発生します。


お客さまで燃料タンクの錆落としをしている方から「サビは簡単に取れるんだけどサビ止めがうまく出来ない」と連絡を頂く事があります。その多くはタンク乾燥時に内部で結露を繰り返しています。

 

サビ取りが終わり、水洗い後の内部の水分を乾燥させようとしてドライヤーの熱風を給油口から吹き込んでいる状態です。この状態はまさに結露製造所です、内部は水滴がたくさんありそれが熱せられ水蒸気となり内部湿度が急上昇します。温度はタンク外部が室温で内部がドライヤーの熱で高温になり、すでに5度や10度の温度差ではありません。湿度は100%近く、金属面が外から冷やされているので簡単に結露してしまうのです。

 

 


これでは結露と乾燥を繰り返すだけでタンク内部の水分が出て行ってくれません。結果サビがすぐ再発します。で・・・どうすればいいのか、いくつか案がありますがその一つを紹介すると、タンク全体を外からドライヤーやストーブで暖めながら中にコンプレッサーのエアなどで通気する方法です。これならタンク内部は温度が低く、金属面は熱いので結露せず、蒸発した水分がタンク外に放出され湿度が下がり乾燥していきます。

 

ストーブのある時期ならタンクを暖めながらドライヤーの冷風で通気するとか、ドライヤーで外から暖めながら掃除機でタンク内部の空気を吸うなどなど。

 

この湿度と温度差で結露が発生するというのは意識しておくと色々な影響を回避出来ます、このつづきは次回ということで。